山形県の米沢に講演で呼んでいただいたときに
ステキなお寺にご案内していただきました。
それが、こちらの東源寺さん。
門を入ると、赤い屋根の本堂が迎えてくれます。
三角屋根になっているのが、さすが寒い地域、山形!
雪の重さで屋根がつぶされないようにする知恵ですね。
この東源寺さんは、「らかんさまのお寺」として親しまれています。
門を入ってすぐ右側にあるお堂が、羅漢堂。
この中にビックリするほどステキな羅漢さまがたくさんいらっしゃるのです。
30センチくらいの羅漢さまがひな壇にびっしり。
右にも、左にも、扉の上にまで。
この羅漢さまたち、遠藤亀次さんというひとりの仏師さんが
20年もかけて彫られたものです。
江戸時代、天保の大飢饉で米沢の人たちが苦しい生活を送っていたとき、
「どうにかして、この世を救いたい」
「みんなが豊かに暮らせますように」
という東源寺のご住職の願いによって、五百羅漢さまの制作がはじまりました。
その願いをうけた、亀次さんは、
20年間、自分のすべてのチカラをかけて、この羅漢さまの制作にあたったそうです。
羅漢さまは、ひとりひとり、表情も、姿勢も、服も、すべてちがいます。
ひとりとして同じ人間がいないように、
ここにいらっしゃる羅漢さまに、ひとりとして同じ羅漢さまはいません。
一般的に、仏像をつくるときは
仏師さんが仏さまのかたちを彫り、色をつけるのはまたちがう職人さんが行いますが、
この五百羅漢さまは、最初から最後まですべて亀次さんひとりの手でつくられました。
イキイキとした表情で、動き出しそうな羅漢さまたち。
人々の想いがいっぱいこもっているのがわかります。
羅漢さまの横には、それぞれ札が立てられていて、
そこには、羅漢さまのお名前と、寄付された方のお名前が書かれています。
餓えで苦しみながらも、羅漢さまに願いをかけて寄付をした人たちが、たくさんいたのです。
現在のように、お金でたくさんのものが手に入るわけではない時代。
「仏さまこそが、救ってくださる」
そう信じて疑わなかった人々の信仰が、この羅漢さまには詰まっています。
こちらが、500人目の羅漢さま。
亀次さん、どんなお気持ちだったのでしょうね。
この五百羅漢さまがお祀りされている羅漢堂は
昭和のはじめに建て直しをされたそうなのですが、
その建築家の方も、この羅漢さまたちを後世にも伝えていくために
いろんな計算を施されたそうです。
この羅漢さまに感動された人たちが、次の世へ、次の世へ・・
色んな人々の想い、そして知恵によって
仏さまが長い年月伝わっていくのですね✿
※ 写真はすべて許可をいただいて撮影・掲載させていただいております
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